私の愛したただ一人の男02
高等学校を卒業した私は地元に就職した。
本当は兄のいるネアポリスに越したかったけれど、ぎりぎりで迷いが出て、地元に残る道を選んだ。距離が近くなりすぎることを懸念した。せっかくの良好な関係が、私のせいでまた崩れてしまうのが怖かった。
定期的に連絡は取り続けたし、たまの休暇でネアポリスを訪れた。そのくらいの距離感がちょうど良い、と私は自分に思い込ませていた。
いつだったか、兄が住まいを変えた。
以前の部屋は必要最低限の家具しかない殺風景な部屋で、いかにも単身の男性の住まいという雰囲気だったけれど、案内された新しい部屋は違和感を覚えるほど明るく清潔で、否が応にも兄以外の存在を感じさせた。
淡いシャブリ柄のカーテンも、ダイニングの小窓のシェードも、温かみのあるアンティークの家具も、統一感のある食器も。大きな窓からはたっぷりと陽光が差し、部屋を明るく照らす。兄一人なら決して選ばないだろうと思えた。
ただ、誰かが一緒に暮らしている形跡はなかったし、兄から恋人を紹介されることもなかった。私も敢えて訊ねなかったので、その存在は宙ぶらりんなまま私の胸に影を落とし続けた。
そうこうしている内に、私にも恋人ができた。高校の同級生で、春の訪れを感じる暖かな日にミモザの花束と共に告白された。
元々気の合う友人だったので、長所も欠点も理解し合い、嗜好や考え方も近く、彼の前では自然体でいられた。
兄を想うときのような、激しく心を揺さぶられて、自分が自分でなくなってしまうような危うさもなく、穏やかな幸せを感じた。愛せるかもしれない、と思えた。
結婚を申し込まれたときも案外すんなりと受け入れて、家族や友人も祝福してくれた。「誰にも反対されない未来」という美酒に私は酔いしれていた。ママともやり直せるような気がした。
それが、話が進むにつれて、私は心身共に不調を感じるようになった。気がつくと彼の欠点ばかり挙げ連ねるようになって、無意識に彼を否定できる材料を探していた。その根幹にあるのが兄への想いなのだとわかっていた。わかってはいたけど認めることはできなくて苦しんだ。
兄に連絡を取ったのは、何でもいいから答えが欲しかったからだ。半年ぶりに耳にする兄の声は普段通りで、素っ気ないけど温かくて、突然泣き出した私に兄は低く静かな声で言った。
「──何があった、。オレの可愛いソレッラを泣かした野郎はどいつだ」
ソレッラでいられたら
あなたを兄と慕うことができたなら
私はどんなに幸せだっただろうか
私は泣きながら、恋人と少し仲違いしているとだけ伝え、会いに行ってもいいかと訊ねた。兄はもちろんだ、と即答した。
自分が何をしたいのか、兄と会ってどうしたいのかもわからないまま、職場に休暇を貰い、ネアポリス行きの高速バスに乗った。
小さく息をついてからペンを置いた。
こめかみを指で軽く押し揉み、窓に目を向ける。
大きな窓から差し込む朝日がコットンレースのカーテンを透過してテラコッタの床を照らしている。すでに夜は明けていて、空腹を感じた。
苦しくて苦しくて眠れない夜でも朝は必ず来るし、食事が喉を通らないほどふさぎ込んでいてもいつかは何かしら口にする。そうやって私は今日も生きている。
兄は昨晩戻らなかった。今夜は戻れないかもしれない、と告げられていたので驚きはしなかった。ただ、早朝に目が覚めたので書き物の続きをしていた。
カプチーノを淹れて、買い置きのビスケットと一緒に朝食を取り、食器を洗っていると廊下で物音がした。顔を向けたタイミングでリビングのドアが開き、現れた兄が柔和に微笑んだ。
「えらく早起きじゃあねえか、」
「おかえり、お兄ちゃん。棚にあったビスケット食べたよ」
兄は歩み寄って来ると、顔を寄せて私の頬にキスをした。「なんだよ、もう朝メシ食っちまったのかよ」と残念そうに紙袋を押し付けてくる。中には焼きたてのコルネットが入っていて、ヘーゼルナッツやチョコクリーム、アプリコットジャムがサンドしてあった。
「あー美味しそう、もうちょっと早かったら良かったのに」
「仕方ねえだろォ、コッチは朝まで仕事だぜェ」
「……お兄ちゃん、寝てないの?」
「いや、仮眠は取った。ちょっと汗流してくるからカッフェ淹れといてくれよ」
「ミルクは?」
「入れていいぜ」
髭も剃り、小ざっぱりした姿で彼がリビングに戻ったのは午前8時を少し過ぎた頃だった。
濡れ髪を撫でつけるように掻き上げ、ソファに身を沈めて一服する。私はエスプレッソに温めたミルクを注ぎ、小皿に移したコルネットと一緒に兄の元に届けた。
兄が朝のニュースを流し見しながら朝食を済ませている間、私は洗濯をした。ついでに洗面台も洗ってリビングに戻ると、驚いたことに、兄は座り姿勢のまま食べかけのコルネット片手に眠っていた。駆け寄って、手からそっとコルネットを取り除く。
「お兄ちゃん」
声をかけても反応はなく、半開きの口から高いびきをかいている。昔から兄はスイッチが切れたように眠る人だった。
口端にはアプリコットのジャムがついていて、思わず頬がゆるむ。ため息が出るほどきれいな顔立ちなのに、そのギャップが可笑しくて可愛い。
口のジャムをティッシュで拭ってあげるべきか否かで数分悩んだ。本当は体勢も楽にしてあげたいけど、触るのは躊躇してしまう。兄からしてくれるハグなら一向に構わないけど、私から触れてしまったら歯止めが効かなくなりそうで怖い。結局体勢もジャムもそのままに私はソファから離れた。
洗濯物を干し終え、兄も起きそうにないので散歩に出かけた。外は眩しいほどの快晴だった。
狭く入り組んだネアポリスの旧市街をあてもなく歩いて、途中見つけた本屋で面白そうな推理小説を買った。また少しぶらついて、足を休めるために入ったバルでエスプレッソを飲みながら読書をする。
帰りにクラブハウスサンドを二つテイクアウトした。ショーケースに並んだサラミやチーズやフレッシュサラダが美味しそうだったから。
アパルトメントに戻ると兄はすでに起きていて、不機嫌そうな顔でタバコをふかしていた。起き抜けなのか、いつもの鋭さはなかった。
「オメーなんで携帯切ってんだよ」
出し抜けに言われてぎくっとした。私はなるべく平然と返した。
「切れてた?充電なくなっちゃったかな」
「しっかりしろよなァ~、なんかあったときに連絡つかねえだろォ」
「ごめん、ちょっと散歩してたの。お昼買ってきたよ。それと」
「なんだよ」
「ついてる」
私が自分の口元に指をあててみせると、少しの間があって、兄は指の腹でさっとぬぐった。ジャムか、とつぶやきながらそれをぺろっと舐める。私は目を逸らして、サンドイッチを皿に移し、エスプレッソを淹れた。
「お兄ちゃん、寝不足でしょ。食べたらベッドで寝なおしてきたら?」
「平気だ。それより食ったら出かけんぞ」
「え、出るってどこに」
「オメーの行きてえ場所だ。昨日言っただろうがよォ」
あー、と私は間延びした声を上げて、サンドイッチにかぶりついた。
観光もショッピングも心を引かれなかったけれど、兄と一緒に出かけるのは楽しかった。この地を何度も訪れるうちに有名な観光名所はまわり終え、特別欲しいものもないし、と悩んでいると、小さな映画館が目に入った。最近は郊外のシネコンが増える中、古き良き時代を彷彿とさせるこじんまりとした店構えで、これだ、と私は思った。
「お兄ちゃん、映画観ない?」
「映画ァ?別に今じゃなくったっていいだろォ、帰ってから男とでも行けよ」
「別にいいじゃない、どうせやることもないんだし」
兄の足取りは重かったけど、私は彼を映画館に連れ込むことに成功した。
ただ、上映開始は夕方で、まだ時間があったので、私たちは街をぶらつきながらジェラートを舐めて、噴水の広場で雑談して、定刻前になると雑踏を引き返して映画館に戻った。
外観のわりに内装は綺麗だった。シアタールームには二階席もあって、小さな歌劇場を思わせる雰囲気だった。
空席が目立つ中、私と兄は中央のやや後ろ側の席に落ち着いた。一つのポップコーンを分け合って、他愛もないお喋りをしながら上映を待つ。それだけでも信じられないくらい楽しくて、ここ最近の苦しみだとか、ジュリオに対する罪悪感から束の間だけれど開放された。
普段着の兄はスーツ姿のときよりもやや若く見えた。下した髪を後ろで一くくりにして、肩に遅れ毛が落ちている。時々手を伸ばして私の膝のポップコーンをひとつかみ取っていくので、私はその都度ドキドキした。まるでデートみたいで、冷静さを保とうとしても胸が弾んで仕方なかった。
結局席は半分も埋まらないまま上映が始まった。内容はよくあるアクションスパイ映画で、有名な俳優が主演している。途中R15程度の描写があって、私はあの嵐の夜を思い出し、ちょっと落ち着かなくなった。
私たちの間で、あの日のことが話題にのぼることはなかった。むしろ不自然なほど避けていて、お互い口にしない、というのが暗黙の了解になっていた。
どうしてこの人じゃないといけないんだろう、と私はぼんやり考えた。どうして好きになった人が”兄”なんだろう。
この恋に未来はない。どれだけ悩んだところで、私は結局あの街に戻って、ジュリオと結婚する。兄の可愛いソレッラでいるために。この愛を失わないために。
ふと、隣の兄がこちらを見ていることに気づいた。怖いくらいに透き通った瞳だった。
「なんか感動するシーンでもあったか」
「え?」
問われた意味はすぐにわかった。私は涙ぐんでいて、瞬きと同時にポップコーンに添えた手に涙の粒が落ちた。
全てを失ってもいいからこの想いをぶつけてみたい、という欲求が一瞬だけ湧いた。その手を握って、温もりに触れたい。抱きしめて欲しい。妹としてじゃなくて。
今回自分がどういう目的で兄の元を訪れたのか、それがそもそも曖昧だった。思いつきで買った日記帳に過去を綴って、多少は気持ちの整理ができたけれど、想いは変わらない。私は今、何のために兄の傍にいるんだろうか。
スクリーンの映像がぶつっと切れて、映画が中断する。インターバルだ、と気づいた。客がぽつぽつと席を立ち、お喋りしたりトイレに向かったり、カッフェを買い求めたりしている。
「ポップコーン、もう一つ買って来ようか」
私が腕の中の空の容器に目を落とすと、「そんなにいらねェよ」と兄はつぶやいた。
映画を観終わるとちょうど夕食時で、私たちは近くのトラットリアで夕食にした。嫌な飲み方をしている自覚はあったけれど、私は逃避のためにグラスを進めた。初めのうちは咎めていた兄も、そのうち何も言わなくなって、彼は彼でけっこう飲んでいた。
私はふらつきながら、アパルトメントまでの道のりを兄に腰を抱かれて歩いた。その辺りから記憶がなく、目覚めたときには寝室のベッドで、私は一人きりだった。
さっと洗顔して、水を飲むためにリビングに行った。兄はソファで倒れるように眠っていて、静まり返った室内に静かな寝息だけがあった。まだ深夜だった。
私は音を立てずに近づいて、兄の前で膝をついた。
うっすらと口を開けて眠る兄は、眠っているというのに眉間にしわを寄せていて、いつ目覚めてもおかしくないような寝顔だった。
「お兄ちゃん」
小声で呼びかけてみた。元より起こす気などない声量で。それから、呼び方を変えた。
「プロシュート」
口に出してから、無意識に深く息を吸った。腕に鳥肌が立つほど緊張していた。名前を呼ぶ、というその行為だけで。
夜が明けたらここを出よう、と私はもう決めていた。
電源を落としたままの携帯には、今頃ジュリオからのメールがたまっているだろう。彼に謝罪して、まだ許されるのなら日常に戻りたい。職場だっていつまでも休んでいられない。そう思った。本当に、心から。
立ち上がったとき、兄の声がした。不意打ちに驚く私の腕をつかんで、まだ微睡んだままの顔で言う。
「……そこで何してんだよ。今、何時だ」
「今?えっと、まだ2時過ぎ」
引き寄せられたかと思うと肩に腕がまわって、後頭部を押さえつけられた状態で唇が重なった。それをキスだと認識するのに時間がかかった。息が止まるかと思った。
「お兄ちゃんッ、私……よっ、誰と間違ってるの」
拘束する力がゆるむ。私は身を退いて、叫び出しそうな心を隠して、どうにか冷静に言った。
「目、覚めた?」
「……」
「そう、私よ。誰だと思ったの?お兄ちゃんけっこう飲んでたもんね。水でも飲む?」
気まずい沈黙に耐えられず、私は口早に言った。声が上ずってしまったけれど気にする余裕はなかった。
「ああ、悪ィな」
ガスライターが点火する音がした。見ると、暗がりの中で小さな火種が揺れていた。冷蔵庫を開ける手ががたがたと震える。いろんな感情がこみ上げて、ペットボトルを何度もつかみ損ねてしまった。
頬やおでこ以外のキスは初めてだった。感触は、他の誰かと変わりない。人肌に温かくて、柔らかく、ごく普通なのに、私はこれまでしてきたキスの数を悔やんだ。本当に欲しいキスはこれで、他は全部代用だった。わかりきっていたことだった。私が愛しているのは兄ただ一人で、それは残酷なまでに覆りようがなくて、もう限界だと思った。
「お兄ちゃん」
私が呼びかけると、兄はしばらく黙ったまま私を見つめた。
「お願いがあるの」
声が震えないよう、ゆっくりと、言葉を選びながら喋った。
「私、明日帰るから。あの街に戻って彼と結婚する。色々あったけれど、きっと上手くやっていくわ。お兄ちゃんにももう迷惑かけないから、だから、最後にお願いをきいて欲しいの」
「いいぜ。何でもきいてやる」
「どうして即答するの……?どんなお願いかもわからないのに」
「可愛いオメーの頼みだ、どんなことだろうがきいてやるよ」
「でも、私は可愛いソレッラなんかじゃあないのよ」
手にしたペットボトルはよく冷えていて、その冷たさが私にこれは現実なのだと教えてくれる。指先がしっとりと濡れた。
「お兄ちゃんは、何にもしなくていいから」
私は言って、一歩ずつソファに近づいた。
差し出した水を受け取った兄は、数口飲んでそれをテーブルに置いた。
「何もしなくていいって、どういうことだよ」
兄の眼差しが私を捕らえている。空気がぴりぴりと震えるような緊張感があった。ソファの前で膝を曲げ、タバコを挟んだままの手を引き寄せて、筋が浮き出た手の甲にキスをする。
「全部私がするから。……気持ち悪かったら、目をつぶってて。他の人のこと考えてて」
だから、一度だけ抱いて欲しい。
私は乞うように言って、兄の腰に手を置いた。太く硬い腰骨があった。曲線的な女性とは違い、兄の身体は硬く直線的で、それでいてしなやかで、私は震える指先に力をこめた。
Pのロゴのバックルに手をやって、ベルトを外してジッパーを下ろす。刺すような視線だけは感じていたけれど、兄は止めなかった。これが最後のお願いだから、叶えてくれようとしている。正しく愛せなくてごめんね、可愛いソレッラじゃなくてごめんね、私は心で何度も謝罪しながら、まだ柔らかなそれにキスをして、口に含んだ。
硬さが増すと、私は兄の上にまたがって、厚い胸板に手をついて腰を落とした。いつも痛みしかない瞬間が、奥歯を噛んで耐えるあの瞬間が、信じられない幸福感を生んだ。私のナカはあふれるほどに濡れていた。もしかすると、キスをされたあのときから、私の中の女は反応していたのかもしれない。
声をかみ殺して腰を振っていると、兄の手が私の頬に触れた。視線が交わって、その顔にどきりとする。冷ややかさと熱が混在する瞳が私を直視していた。
「お兄……ちゃん」
「こんなときくれェ名前で呼べよ」
「ごめん……ごめんね、好きになってごめんね」
「謝んな」
「でも……私、妹なのに……っ」
「ああ、そうだ。オメーはオレのソレッラだ。だがよォ、こんなに健気で可愛いオンナをオレは他に知らねえ」
突然、鋭い快感に襲われて、兄が腰を突き上げたのだとわかった。だめ、とか待って、とかの声が私の口から漏れたけれど、兄は絶え間ない快感を私に与え続けた。プロシュート、と何度も呼んだ。これまで抑えつけていた恋心を解き放つように、何度も。何度も。
その夜、私は一睡もできなかった。前日の寝不足と、初めて兄と一つになれた興奮もあって、私の神経は昂ったままだった。
なんてことをしたんだろう、という後悔と、どうせもう限界だった、という諦めとが押し寄せて、もう考えるのが面倒だった。
三人掛け用のソファは兄が横たわるには狭く、足が肘置きから飛び出している。ついさっきまで私もそこにいて、兄の腕に包まれていた。これほど幸福な時間はもう訪れないだろうと思った。
下腹部にはまだうっすらと余韻が残っていて、立ち上がるのさえ億劫なほど腰がだるいのに、それすらも幸せだった。
空が白み始めたタイミングで私は部屋を出た。古い町並みはまだ眠っているように静かで、ジョギングをする青年とすれ違ったきり誰とも会わず、私はネアポリス中央駅に足を向けた。そこから高速バスが出ている。始発は何時だったかな、と考えながら、もう二度と訪れることはないだろう古都をゆっくりと歩いた。
駅に近づくにつれ、人の姿が増えた。
駅前のバルで簡単な朝食を取って、携帯の電源を入れた。案の定ジュリオからメールが届いていて、その文面の優しさに涙があふれた。そして、それでも彼を愛せないだろう自分に失望した。
涙で濡れたテーブルを見て、通りがかった店主が私の肩を叩き、「きっと良いこともあるさ」と微笑んだ。私も曖昧に笑い返して、ふと、日記帳を忘れてきてしまったことに気づいた。
「まあいっか……。ロックかかってるし」
時間になり、私は席を立った。
横断歩道を渡っていると、誰かに呼び止められたような気がした。足を止めて振り返り、視線をさまよわせていると、真後ろで悲鳴が上がる。
顔を向けると、すぐそこまで迫った車体が目に飛び込んできた。走馬燈、という言葉があるけれど、まさにそんな感じで、時間の流れが急激に遅くなり、迫りくる車のナンバーや、運転手の取り乱した表情まではっきりと見てとれた。背後で、空気を切り裂くような鋭い声が私の名を叫んだような気がしたけれど、確かめるすべもなく、意識が切れた。
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